15才でママになった理由(わけ)
柊人はおもしろくないようで、さっきからずっと、文句ばかりを言ってるし。




「奈都は失恋して落ち込んでる訳だな。そんなは男せっせと忘れてしまえ、奈都らしくもない。」



なんで、そんな事言うのよ。



「私らしくって何よ。失恋なんかしてないもの。琢哉さん必ず会いに来てくれるだから。」



あ、不味かったな。



「琢哉さんって、阿紀さんの旦那だろ。子持ちのオジサンじゃないか。」



オジサンなんかじゃないし。



「琢哉さんはオジサンなんかじゃない。私は琢磨のママになるの。」




そんな顔しないでほしい。



「おまえバカか。俺たちまだ15だぞ。これから高校へ行くのに、結婚して子供育てるつもりか。なんでそんなに急ぐんだよ。」



私は琢哉さんと琢磨と一緒にいたいだけ。



15才のまだまだ子供だけど、琢哉さんを思う気持ちは誰にも負けないし、早く大人になって、琢哉さんに似合う女性になりたい。




琢哉さんが子持ちで、お姉ちゃんの旦那様だった人だから、好きになっては駄目なの。




私は間違った事をしてるのかな。




琢哉さんを好きなだけなのに。



この思いはどんな事があっても変わらないから。



誰に反対されても、この気持ちは永遠に変わらない。












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