15才でママになった理由(わけ)
日曜日遊園地へ真人さんと出掛ける事を琢哉さんに伝えた。

少しは焼きもちやいてくれるかな、なんて淡い期待なんかして。

「その事なら風間に聞いた。琢磨は俺が見てるから、楽しんでくるといいよ。」

だよね、そう言うに決まってる。


琢哉さんには関係ないもの。


「ありがとう琢哉さん。何か困ったら携帯に連絡して。」


琢哉さんから返事がない。


なんか言ってよ。


「困って連絡したら、奈都ちゃんはすぐ帰って来てくれる訳。」


え、琢哉さんなんか怒ってない。


何で怒るの。


勇気出して聞いた。


「真人さんと遊園地行かない方がいいかな。」



琢哉さんが大きなため息をつく。


「俺一人で琢磨見るの初めてだから、心配になっただけ。奈都ちゃんおかしな事いってごめん。」


琢哉さんはそう言うと、自分の部屋に入ってしまった。


琢哉さんが何を考えてるのか分からない。


はっきり言ってくれないと、子供の私には分からないです。

琢哉さんが拗ねてるみたいに見えたけど、どうして。


お願いだから本当の気持ちを言ってほしい。


こんな気持ちのまま遊園地に行けないよ。


どうしたらいいの。


だけど、琢哉さんに聞けない。













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