色つきリップ〜紅い唇〜
 


「今オレ、お前を優しく抱いてやる自信、まだ無いわ!」


そう言って大野は自分の頭を掻きながら笑った。


「オレ、まだガキだからよ。もうお前を怖がらせたり、泣かせたくないからさ……」


大野の優しい声が、たまらなく愛おしい。


「大野……」


「ん?」


「……ううん」


……わたしはなんてことを考えてるんだろう。


真っ赤な顔を隠すように下を向いて、大野の左手をそっと握った。


大野がわたしの手を強く握り返す。




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