15歳からの恋愛白書

●Break-Kiss

再び口を開いたのは、富田君だった。


「オレ・・・自分の気持ちがはっきり分かってなかったんだ・・・」



静かな口調で語りだす。



「中学の時から好きだった子がいるけど・・・
里山さんと話すのも、とても楽しかったんだ。
オレってこんな性格だから、友達もあまりいないし。
ただ、曜介を通じて、臆面もなくオレと話してくれる里山さんに安心してた。
3人の関係が心地良かったんだ」



富田君が自分の性格にコンプレックスを持っていたことをこの時初めて知った。


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