また恋をした、その時に。



試合後、
体育館の隅で膝を抱えながら
ジッとコート見つめていた。

他のチームが試合をしている。

その様子をただ眺めていた。



そんな時だった。
隣で気配を感じたのは。


「リク…避けちゃダメだって…」


柔らかいハスキーボイス。

その声を聞いただけで
愛しさと切なさで
胸がぎゅぅっと締め付けられる…


「こ、心美ちゃん…」


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