僕の大好きなお姉ちゃん
「……そういうことだから」
電話の内容を、たぶん聞いていただろう由実夏に言った。
「わかった!
…仲いいんだね、おねーちゃんと」
クラスメイトである奈々を、あえて”お姉ちゃん”と呼んだ由実夏に、少しドキッとした。
それはまるで、”お姉ちゃん”である奈々を、俺が好きになったことを…見透かしたようだった。
「…………まーな。じゃ」
あえて否定はしないで…俺は、由実夏の元を去った。