「REAL」―あるアイドルの告白―
一度届くと、そんなファンレターは、まるでそれが合図だったかのように、いくつも来るようになった。

同じ人からではなく、何人も、何人もの異なるファンから。


切った髪の毛、爪、

コンドームに詰めた精液に、

明らかに、自分が使ったとわかるワリバシ、スプーン、ストロー、

一度はいたとしか思えない女性ものの下着までも……


おかしいとしか感じられないものは、次から次へと送られてきた。

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