あなたのペット的生活


「あ〜、ありがとう。
でも、ごめん、俺、今からバイトなんだ。だから出かけるところなんだ」



心の中で悪態つきまくりだが、この女も善意で来てるわけで、それとなーく帰ってくれと促してみる。






「あ〜、そうなんだ。
じゃあ私、帰るね」

と果物だけ残して、女は帰ろうとした。




が、忘れてはいけない。


ここにはもう1人、厄介な人物がいることを。




「バイトって駅前のバイトのほうだろ?
だったら、このお嬢さん、駅まで送ってってやんなさいな」





……にゃろう。


果物をもらって御機嫌な母さんは鼻唄でも歌いそうなほど上機嫌だ。





しゃーねぇ。

確かに駅だし、わざわざ来てくれたんだ。

送ってくぐらいはしたほうがいいかもしれない。





「そうだな。じゃあ送ってくわ」

と店から出たとき、なんでか女が提げた大きなカバンが目に入った。





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