あなたのペット的生活


そんな孝ちゃんの大きな背中に触れたい。


でも、怖くて触れられない。

触れてしまったら全てが終わるような気がして。



でも、やっぱり触れたい。


沸き起こる衝動を堪えられずにおでこをコツンと静かにあてた。


ふわりと孝ちゃんの香りがした。






どうか、孝ちゃんが気付きませんように。


孝ちゃんに触れると、なんでだろう。




胸が一杯になって涙が溢れた。


幸せの涙なのか、なんなのか自分でも分からない。



でも、大きな背中に安心して、なんでか触れたくて、なんでか好きだなって思って、



なんでか苦しかった。



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