あなたのペット的生活
「孝ちゃ〜ん、起きてよ〜……花火、始まっちゃうよ〜」
ゆさゆさと孝ちゃんの体を揺さぶるがなかなか目が覚めてくれない。
「も〜。なんで孝ちゃん寝ちゃったのよ」
浴衣を着せてもらい、そのまま孝ちゃんの部屋に行くとそこには無防備に眠る孝ちゃんがいた。
口を半分あけて、正直アホ面。
だけど、やっぱり好きだなぁって実感してしまう。
心の奥底がキュッと縮んでほんわか温まっていく感じ。
セットのされていない柔らかい髪にそっと触れてみる。
その瞬間、孝ちゃんは眉をひそめた。
「ん〜……?」
起きたかと思ってビクっと肩を震わせ、触れていた手をすぐに引っ込めたけど、孝ちゃんはそのまま、動かずにまた寝てしまった。
「はぁ〜……驚かさないでよ」