あなたのペット的生活


それから数時間ワイワイと賑やかに過ごしていたのに、孝ちゃんがそれを壊すほど静かに、真剣な顔をして話しだしたからだ。



「さて、こんな時間だし、早く寝たい奴もいるだろうから……」


とチラリと孝ちゃんが横目でちーちゃんを見る。


ちーちゃんはコックリコックリと頭を上下に揺らしていた。



「簡単に話だけすっけど、俺、大学に休学届だしたから」


しれっと顔でなんてこともないように孝ちゃんは言うけど、おばさんやおじさん、いっちゃんはポカーンと口を開けて
「はぁ?」
と声にならないような声をだした。


「んで、外国へ行こうと思うんだよね。あっ、大丈夫、手続きはしたから」



今度はそこにいる全員が間抜けな声を発した。

「へ?」



外国、ですか?

手続きって??



「家に帰ってすぐ出発するつもりだから」



その言葉にテレビの音さえも耳に届かなくなってきた。


孝ちゃんは、外国に行って、しかもすぐにいなくなって……わかるんだけど、分かってるんだけど、頭の中で整理ができない。


< 348 / 422 >

この作品をシェア

pagetop