「あーっ!」



わたしが考え込んでいると譲が突然大きな声を出した。

「なな、な、なに?」


譲の声でかなり驚いた。全くいきなりあんなに大きな声を出すなんて…心臓に悪いなぁ。


「それがさ…見ろよ、コレ。」

譲がノートを手渡してきた。そのとき、

「ユズ…うっさいんだけど。」

「あ…。修平くん。」

「えっ!?お兄ちゃん帰ってきてたの?」


部屋の入り口にお兄ちゃんが立っていた。

わたし達の声を聞きつけて、わたしの部屋まで来たらしい。


お兄ちゃんは、

「さっき帰ってきたんだ。で、靴脱いだと同時ぐらいに亜美の部屋から叫び声聞こえてきたから、母さんに見てこいって言われたんだよ。」

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