「はは、ごめん。でかい声出しちゃった。」


苦笑いしてペロッと舌を出す譲。

譲は見た目は大人っぽいくせに中身はなんか可愛い。


すでにわたしの友達も譲のこのギャップにやられている……。


「ま、お前らならいやらし〜いことするわけないしな。騒いでたって特に心配することないよな。」


「なっ…!」
「ちょっと、お兄ちゃん!」


ニヤッと笑うお兄ちゃんは赤くなるわたし達に手を振って、

「ははっ。じゃあ俺は今から友達んち行ってくるから〜。仲良くしろよ〜。」


と言って出て行った。



「…………。」
「…………。」

うぅ…気まずい。
お兄ちゃんのバカ。


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