空になりたかった海
今まで抱いていたイメージとは違って、静かな環境で鑑賞する絵はどれも、作者の思いが入っているようで、なにか迫りくるものを感じた。


食い入るように観ている私と反対に、ナツは大あくびを連発している。


「この先に休憩所があるらしいから、先行ってるね」


ナツが耳打ちをし、そのまま行ってしまったので、私はひとりで鑑賞することになった。



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