空になりたかった海
「ダメダメ、いいじゃんか~。明日一緒に行くの!ね、おねがい~。相談したいこともあるし」


私は立ち止まって考えた。

飲み屋街だし、制服で歩き回るのも幾分気がひけるのも確かだし。


「分かった。でも、見つかるかどうかも分からないし、万が一見つかっても、何もしないで帰ると思うけど文句言わないでよ」


紗耶香はおどけて「ははーっ」とおじぎをしている。


明日学校の後に探しに行く約束をして、紗耶香とは別れた。





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