空になりたかった海
正彦には今朝、テストが終わったら保健室にきてほしいとメールしておいたのだ。



「こんにちは」

正彦が、机でまたしてもウトウトしている猿沢に挨拶をする。



「は、ふぁい、こんにちは…」

寝ぼけた声で猿沢が答えた。


「で、なんだっけ」

正彦が私の顔を見る。
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