空になりたかった海
駅前のビルのひとつに入ったとたん、クーラーの冷気が体をつつんだ。


エレベーターで8階に上がる。


扉の向こうには、あまり綺麗とは言えない受付おばさんがいた。


名前をつげ、呼び出しをしてもらう。


待合室に通され、すぐにお茶が運ばれてきた。


こんな中学生にまでお茶をだすなんて、接客レベルは高いようだ。


ほどなくして、ドアが開き、脅迫すべき相手が笑顔で駆け込んできた。


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