【大賞】六天ニ花雪ノ舞フ
「お待たせしてしまったかしら」

胸元をその白い手で押さえて、弾んだ息を整えながら、志津は、かわいらしい声で、そう尋ねた。

「少し、遅くなってしまったかしらね」

「……いえ……」

晴興は、言葉少なに否定する。
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