不良の法律~Judge Town~
顔を上げるとゲンが俺の様子を伺っていた…。

「最後の忠告だ…俺の傘下に入れ」

俺はゆっくり自分の身体の状態を確かめながら立ち上がった…。

そしてハッキリ言ってやった…。

「何度も言わせるな………テメェの下に入る気は無い!!」

「そうか…おしい男だが仕方ない…二度とケンカが出来ない様にしてやるよ」

ゲンがゆっくりとこっちに歩いて来た…。

「あぁああ!!!!」

俺は無理矢理声を張り上げて気合いをいれ直した…。

もう肉体は限界に近い…気合いでカバーするしかない。

防御が通じないなら攻撃で行くしかないんだ!!

俺は身体にムチを打ち攻撃に転じた…。

得意のハイキックをゲンに仕掛けた…。

俺の渾身の一撃だ!!

ガードの腕ごとへし折る勢いで繰り出した…。

「うあぁぁぁ!!!!」

確かに俺の蹴りはゲンに当たった…。

しかしダメージを受けたのは俺だった…。

「クソが!!…エルボーブロックか…」

ゲンは俺の蹴りをヒジでガードしたのだ…。

ヒジは人体で最も痛みを感じない…そして一番堅い部分の一つだ…。
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