不良の法律~Judge Town~
だがヒサジは俺の怒った様子を気にする事なく、話を続けた…。

「今回の事件は単純な揉め事じゃない。今日ジン達の所に行ったら他のチームを集めて集会を開いたいた…言ってみれば町全体が俺達を標的にしてるもんだ…ハッキリ言って勝ち目は無い。だからハヤトはマリコちゃんと町から離れろ…それがハヤトの為だ」

やっぱりジン達は他のチームとも手を組んだか…そんなことは想定の範囲内だ。まともにやり合えば負けるのは必須…

だがよ…

「その提案は受けられない…却下だ」

逃げる訳にはいかない…ここで逃げるぐらいなら俺は死を選ぶ。

「…マリコちゃんを悲しめる結果になってもか??」

ここでヒサジも立上がり、俺を睨み付けてきた…。

「あぁ…俺は逃げない。マリコには明日の朝一番にこの町から離れてもらう…もう準備も整っている。だから俺は何も心配していない…」

「マリコちゃんの安全も大事だ…でもハヤトは解ってない。お前が傷付いたら悲しむ人が居るって事を」

「そんなことは解ってる!!だがお前を残して逃げるなんて事出来る訳ないだろうが!!」

ヒサジの物言いに思わず声量が上がってしまう…。

冷静に何て喋っていられない。
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