不良の法律~Judge Town~
カズヤの願い~変~
復讐…。

今の時代ドラマやドキュメンタリーでしか聞かない出来事…。

ある者は神の意志だと語り、ある者は私怨で復讐に走る…。

そして日本で一番多くの人を苦しめているのが、私怨での深い憎しみによる悲しみや怒り。

解る人にしか解らないこの気持ちは、いつまでも消える事なく、深い傷として胸に刻まれていくのだ…。

忘れたいけど忘れたくない出来事…いっそ夢だったらと考えたいが、現実はそんなに甘くない。

朝、目が覚めるたびに現実逃避したくなるような現実…。

自分は忘れられないのに、回りはどんどん故人を忘れてってしまう孤独感…。

そんな気持ちを心に刻みながら生きている人が世の中にはいっぱい居るのだ…。

そんな彼等が一番許せなかったのが…ある町の存在だった。

ある意味やり場のない怒りをぶつけるには最適な場所…。

様々な思惑が交錯した場所、通称『ジャッジタウン』と呼ばれている町。

そんな町で今、大きな事件が始まろうとしていた。









俺は重い足取りでサヨが入院している病院に向かっていた。

まだ酒が残っているのも理由の一つ…。

でも、一番の理由は今日俺の家に来た、あの人が原因だと俺は解っている…。

忘れたい過去の友達からの急な連絡…。

その連絡が俺の気分を大きく揺さぶっているのだ。

月島と名乗る男が、俺の元に持ってきたのが一枚の封筒…。

服役中のケイタが俺にしたためた手紙。

その手紙の内容が俺の心に深い闇を引き起こしたのだ…。
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