蝶々結び
今夜も、あたしは中々寝付けなかった。


創太があたしの事を好きだったなんて、考えた事も無かった。


あたしの知っている彼はすごく意地悪で、だけどさりげなく優しい。


今日のお祭りの為に髪を結い上げてくれた事も、本当に嬉しかった。


さっきの告白だって…


正直、今までで一番嬉しかったかもしれない。


そんなに告白をされた事は無いけど、『好き』って言って貰えるのはやっぱり嬉しい。


それが創太みたいにカッコイイ人なら、尚更だとは思うけど…。


創太を恋愛対象として見る……?


それって、どうすればイイの……?


告白を受けると言う事は、付き合うと言う事…。


だけど…


創太と付き合うなんて、全く想像出来ない。


だって、あたしにとって、彼はずっと幼なじみみたいな存在だったから…。


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