蝶々結び
「入りなさい」


中から声がして、震える手をギュッと握った。


「失礼します……」


言いながらゆっくりとドアを開けると、そこには数人の先生と上杉先生、そして奥には校長先生がいた。


上杉先生は一瞬だけ笑顔を見せると、すぐに険しい表情に変わった。


「ここに来なさい」


校長先生に促され、ゆっくりと足を踏み出す。


一歩一歩がすごく重い。


あたしの緊張は、ピークに達していた。


「須藤さん、だね?」


「はい……」


校長先生に尋ねられ、震える声で返事をした。


恐いっ……!


あたしは、今にも泣いてしまいそうな自分自身を叱責するように、唇をギュッと噛み締めた。


そして…


心に鉛を抱いたような重苦しい雰囲気の中、尋問にも似つかわしいくらいの厳しい追求が始まった。


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