蝶々結び
だけど、昼過ぎになっても創太が戻って来る気配はちっとも無くて…


何度も電話を掛けているのに、出てもくれない。


午前中のうちに今日の夕方には帰宅する事を父に伝えていた母は、困ったような表情であたしを見た。


そんな母を見て、仕方なく諦める事にした。


「もうイイよ。帰ろう」


母にそう言ってから、祖父母に笑顔でお礼を告げて荷物を持った。


そのまま祖父母の家を出ると、ちょうどみっちゃんも家から出て来た。


「七星ちゃん……。創太、まだ帰って来てへんねん……」


みっちゃんは、申し訳なさそうに眉を下げている。


「仕方ないよ!でもこれ以上は待てないし、もう帰るね!」


あたしはみっちゃんに笑顔を向け、荷物をトランクに積んでから車に乗った。


そして、母がエンジンを掛けるのと同時に窓を開けた。


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