蝶々結び
昼過ぎに畑から戻って来た祖父母と一緒に、母が作った昼食を食べた。


「七星、お母さんも昼からは畑仕事を手伝うから、アンタも手伝いなさい」


「え゙っ!?」


母にそう言われて、変な声で反応してしまった。


畑仕事は、別に嫌いじゃない。


だけど、あたしは虫が苦手だから…。


「ええよ、七星は宿題でもしときなさい。お祭りの練習もあるしなぁ」


「何言ってんの!ただの居候なんてアカンよ!」


祖母があたしを庇うと、母が標準語と関西弁の混じった言葉で言った。


「七星はせんでええ!祭りの練習の方が大事やで!」


「アカン!この子はあんまり外に出ぇへんから、ちょうどええねん!それに、お祭りの練習はまた別の話やんか!」


祖父もあたしを庇ってくれたけど、母は譲らなかった。


今度は、完全に関西弁だった。


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