☆★グリン・ピース★☆
聖哉はちょこんとお辞儀をした。


「あれあれ、お行儀がいいな。

陽南子のお友達なら

一緒に夕飯ば食うかい?」


「うん、食べる!食べる!」

聖哉がはしゃいだ。


「これこれ、ご迷惑よ。」


凛が制止したが

二人は仲良く手を繋いでいた。


「まあまあ、よいよ。

いっぱい作ったでね。

田舎料理じゃが、よければの」


実麗も促した。


「今日、お帰りになるの?

もしよかったら、

もう少しお話しましょ。

私達、気が合いそうだもの」


凛も躊躇いながらうなずいた。

子供達はもうお婆ちゃんに

手を引かれて先を歩いてゆく。


懐かしい夕暮れの海の道を・・・

この場所は10年たっても

何も変わらない。


変わらない事が

唯一の自然の賜物のようだ。

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