☆★グリン・ピース★☆
彼は少し苦悩を浮かべ

過去を振り返っていた。

同じ時間を共有した人間

それが皮肉にも彼なのだ。


確かにそうだった・・・

彼に抱かれながら

付いてゆくと決めた・・・


貴方はすべてを

見ていたの・・・?


もう恥ずかしさは

薄らいでいた。


「だけど・・・

俺は許せなかった。

君を裏切り続けている

奴らがいることを

知っていたから・・・」


彼は今までの表情を崩して

手をギュッと握り締めた。

私は思わず彼の

少し赤くなった頬の辺りを

じっと見つめた。

みるみる耳までが

真っ赤に染まっていった。


「誰が・・・・

裏切ってるって・・・?」
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