ココロノコエヲキケ。(詩/詞)
 最近世に出てくる楽曲の歌詞は、昔のものと比べて随分変わったなと感じます。昔の曲、特にフォークソングはまっすぐに感情を伝えているような気がしますね。世の中に対する不満だったり、恋い焦がれた人への熱い思いだったり、失恋の悲しさを赤裸々に綴ったものだったり。はたまた家族に宛てた手紙のようなものを、上手く風景描写に溶け込ませています。

 個人的に、現代の曲の歌詞は「風流」に欠けていると思います。「感情」だけが突っ走っていて、それを“景色と重ねる”ということをしない。だから、歌詞の奥行き不足というか、ちょっと物足りないように感じてしまうのです。

 現代のポップ歌詞が嫌いという訳ではありませんし、私も沢山の作品に魅了されています。でも、やっぱり“何か”が足りない。この「足りない」という気持ちが分かる方は、今の日本にどれだけいらっしゃるのでしょうか。そんなことを考えながら、日々過ごしています。
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