ターコイズブルーの空
「痛あい。何するのよ、あの女」
人影が揺れる。
振り返ると見慣れた顔がワタシを見下ろしていた。
「ちょっと黙ってみてないで助けてよ。見たでしょ、あの女がアタシを突き飛ばすとこ」
一向に手を差し伸べてくれない彼に、苛立ちが募る。
「ちょっと、こーーー」
「なんでだよ」
「えっ」
「なんで生きてんの」
聞き間違い、だと思った。
「もうお前なんか必要ないし」
空耳だ、と信じたかった。
冷たい眼差しがアタシを貫く。
「あの子、いい子だろ」
言葉が出ない。
彼の手に握りしめられた大きな石。
「俺だけを見てくれてる。お前なんかと違ってな」
違う。
違うのに。
だってアタシはあなたのためにーーーーー。
「俺を裏切った罰。ばいばい」