ぼくの太陽 きみの星
「具体的にって……」

「ちょっかいにもいろいろあるでしょ」

「……何のことか、わかってますよね?」


琢磨くんも負けてない。



「あの……琢磨く……」


張りつめた緊張の糸に耐えられず、割って入ろうとするあたしを、琢磨くんはぐっと後ろに追いやった。


「いいから未怜ちゃんは黙ってて」

「……お姫さまを守るナイトってところか」


鷹耶は頭をポリポリ掻くとそうつぶやいて、何気ない調子で続けた。


「未怜にとって遊びじゃなかったか、未怜に聞いた?」

「……」


はじめて琢磨くんが沈黙する。



「何なら今聞いてみれば?」


軽くあたしを顎で示す。



――だめ。


だんだん鷹耶のペースになりつつある。
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