COLORS【青】パープルA ─螺旋の選択─
「警部!一階入り口部分が特にひどく、バラバラに破壊されています。それと被害者が三十名ほど、また各階には百名くらいの人が残っており、エレベーターも作動していない状況です」

駆けつけた爆弾処理班と警察官が翠川に連絡する。

「今はとにかく被害者の救出だ!混乱を避けるために各階の人々には留まるように伝えろ!それと爆弾処理班は急いで非常階段で四十五階に向かえ!」

「はい!」





「とにかくここを離れなきゃ!!早く逃げましょう!!」

私は二人を連れて部屋を出る。
エレベーターの▽のボタンを押すも全く反応しない。


さっきの爆発でエレベーターの制御部分がやられたんだわ。


それにここは四十五階、ビルの最上階。
あの電話をもらってから既に十分は経過している。
爆弾処理班が非常階段を使ったとしても到着までには二十分以上かかってしまう。

時間が無いわ!
なんとしても見つけ出して解除しなければ、このビルに居る全員の命が危ない!

「爆弾を探しましょう!見つけたら……教えて下さい。私が解除します!!」
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