COLORS【青】パープルA ─螺旋の選択─
「待て!早まるな!」
一刻も早くなんとかしなければと、走り出しそうになった廉を声で止める。
冷静な判断をしなければいけないのにできなくなっていたと言っても過言ではない。
「でも……」
「焦る気持ちは分かるが、我々が自分を見失ってしまっては犯人の思うツボだと言うのは分かっているだろう。それにお前が行ったところで爆発が阻止できるものでもあるまい」
「すみません」
「心配するな、今『爆弾処理班』を現地に向かわせているところだ。お前たちの任務は犯人逮捕に協力すること!何があっても、それだけは忘れるな」
「……翠ちゃん」
どんな社会においても上司の命令は絶対だ。例え納得がいかなくても。
廉はぐっとこらえて下唇を噛んだ。
「何だ?」
「爆発までの時間は?」
「あと――三十分だ」
☆
――ガチャ……。
「失礼します」
「お姉ちゃん!!」
四十五階の『応接室』のドアを開けるとそこには比留間さんと葵君が居た。
「ようこそ、おいで下さいました」
「いえ、こちらこそ。ありがとうございます」
気がつくと受付のお姉様がいなくなっていた。
まぁ……いっか。
その時はあまり気には止めていなかった。
Pi……PiPiPi……。
バックの中から微かに聞こえる携帯の着信音。
『着信 赤城廉』
電話に出たいのだがこの場では控えて後でかけ直した方がいいのか……?
そんなことを考えていると――、
「どうぞ。構いませんので」
久留間さんの優しい言葉にここは甘えさせて頂きます。
「もしもし、廉?」
一刻も早くなんとかしなければと、走り出しそうになった廉を声で止める。
冷静な判断をしなければいけないのにできなくなっていたと言っても過言ではない。
「でも……」
「焦る気持ちは分かるが、我々が自分を見失ってしまっては犯人の思うツボだと言うのは分かっているだろう。それにお前が行ったところで爆発が阻止できるものでもあるまい」
「すみません」
「心配するな、今『爆弾処理班』を現地に向かわせているところだ。お前たちの任務は犯人逮捕に協力すること!何があっても、それだけは忘れるな」
「……翠ちゃん」
どんな社会においても上司の命令は絶対だ。例え納得がいかなくても。
廉はぐっとこらえて下唇を噛んだ。
「何だ?」
「爆発までの時間は?」
「あと――三十分だ」
☆
――ガチャ……。
「失礼します」
「お姉ちゃん!!」
四十五階の『応接室』のドアを開けるとそこには比留間さんと葵君が居た。
「ようこそ、おいで下さいました」
「いえ、こちらこそ。ありがとうございます」
気がつくと受付のお姉様がいなくなっていた。
まぁ……いっか。
その時はあまり気には止めていなかった。
Pi……PiPiPi……。
バックの中から微かに聞こえる携帯の着信音。
『着信 赤城廉』
電話に出たいのだがこの場では控えて後でかけ直した方がいいのか……?
そんなことを考えていると――、
「どうぞ。構いませんので」
久留間さんの優しい言葉にここは甘えさせて頂きます。
「もしもし、廉?」