癌の彼氏と白血病の彼女
第一章

運命

~6月10日~
「おはよ。ママ。」
「調子は?」
「ばっちり!」

あたし、尾山南。
15歳。
学校に行ってたら中3かな?
でも学校行ってないから。
あたしは白血病だからさ。
小学生のときからずっと学校行ってないんだ。
抗がん剤治療で髪の毛も抜け落ちてるし。
1回だけ三年生になったばっかりの時学校いったんだ。
その時についたあたしのあだ名わかる?
ハゲた婆尾山だよ。
笑うしかないよね~

ほんとはさ。学校行きたいんだ。
皆は15歳にもなれば恋愛だってしてる。
彼氏がいる子だって沢山いる。
でもあたしは今まで男の子はパパしかいないからちょっと怖いんだよね。
それが15歳のあたしの悩み(笑)

「それじゃあママは茜のお迎えいくわね。」
「いってら~」

茜は3歳の妹で保育園にかよってる。
羨ましいほど体力あってすんごい活発で元気。

ガラッ
「誰?!」
「あ?お前こそ誰だよ?」
怖…。どうしよう…。
「ど、どどどちら様ですか?」
「お前おもしれー!(笑)俺?山田光揮!15歳ちなみに独身よろしくね!」
…。
??
「よ、よろしく…。」
なにこいつ…。
やばい!
なんかされるかも!!
「俺なにもしねーよ。」
「えっ?」
読み取られた?
んなわけないか…。
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