%コード・イエロー%

早く燃えてしまった理由。

それは、血液が少なかったせいなのではないか。


実際にどうかはわからない。

姉は痩せていたから、脂肪が少なかったのかもしれないし、

ひょっとしたら、火葬場の作業員が初心者だったのかもしれない。


けれど、大量出血をした姉の体には、確かに水分が少なかったはずなのだ。



・・考えても仕方ないけど。



どうしても、考えずにはいられなかった。

麻酔をしているから、苦しくはないのかもしれない。

あっという間に天国へと旅立ったのだから、そういう意味ではむしろ苦しみは少なかったともいえる。


長い間、闘病生活を送っている患者さんや、植物状態になった患者さんに接するようになった最近では、

そんなことを考えるようになってきた。


けれども、それも私がそう思いたいと願っているからかもしれない。



・・だめだ。

コンビニにでも、行って来るかな。



思い出したくない過去も、こんな醜い自分も、全て夜風がさらってくれればいいのに。




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