俺様☆姫様★王子様 【完】
なんだかとても恐いんですけど……その笑顔。
笑ったまま、腰にあった手を滑らせて、レンの顎辺りに押し付けたあたしの手を掴んだ。
「痛ぇって言ってんだろ。キスぐらい減るもんじゃねぇんだし、ギャーギャー喚くな。」
手を掴まれて抵抗出来ないあたしの唇に自分の唇を重ねてきた。
「………んー!!!…」
足をバタバタさせていっぱい蹴ってやった。
ちゅっ
水音をたてて、唇にあった温もりとあたしの鼻先をくすぶってたレンの前髪が遠ざかった。
や、やっと離してくれた。
と思った途端に目が熱くなって、生暖かい感触が頬を伝った。
「なんでお前泣いてんの!?」
「……うっ……ヒック……だって、あたしの…ファーストキス……」
そうなの。
あたし、ファーストキスだったのに。
皆ファーストキスって、大好きな人と、ステキなスチュエーションでするものじゃないの?
……なのにあたしは…。
お酒の臭いをぷんぷんさせた最低なやつと
勝手に入られたあたしの新鮮なベッドの中で
…………大切にしてきたファーストキスを奪われた。