サミシイカラ…ウソツキ




交差点をすれ違う車や人を気にもせず、ひたすら泣き続けていた。



どれくらい泣いていたのだろうか…時間の感覚が無い。


誰も知らない土地でひとりで泣いていることに気づき、猛烈な寂しさに襲われた。


あたしは夫の寂しさをわかってなかったことを悔いた。


あたしだけが寂しいんだと思ってた。


お互いに強い人だと、自分は大丈夫だと思い込んでいたあたし達は、感情の糸を少しずつ掛け違えていたんだね…



賢人…



今、あなたの気持ちは…



どこにあるのかな…




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