サミシイカラ…ウソツキ
あの部屋は、彼女のあなたを思う愛で溢れていた。
亡くなっても尚、あなたを強く想う気持ちがあたしを完全に打ちのめした。
人を想う気持ちは勝ち負けじゃないと言うけれど
これを負けと言わずに何て言うのだろうか。
すべてを捨ててでも賢人を支えてきた彼女に対して、こんな駄目な妻のあたしに太刀打ち出来る言葉なんて見つからない。
そんなあたしを嘲笑うかのように、冷たい雨が降りだした。
「……け…んと…ご…めん…な…さ…」
ごめんなさい。
だんだん強くなってくる雨が、あたしを責めるように強くなってくる。
もっと…降ればいい。
あたしは真っ暗な雨空を見上げ、ずぶ濡れのまま動こうとはしなかった。