Cスクール～崖っプチの１５歳～

「そういうわけじゃないよ～ただみんな同じ格好でしょ？　海とかプールは人それぞれの水着だから自分が現れて恐いんだ」

そう。私は自分が分からないから……それが恐かった

「なんで恐いの？」

「何もない自分。空っぽの自分。それって表現できない『無』って気がして、いなくなったみたいに感じるんだもん」

「ふーん。よく分かんねーお前が自分のこと分からないのって、人に自分を映さないからじゃん？」

　人に自分を映さない

私は一生懸命言葉の意味を理解しようとした

「オレの隣にお前がいる。どんな格好しているか想像すんだよ。一人として考えるから分からないんじゃん？」

私は今まで『真っ黒な背景に一人で立っている』そんなイメージでどんな格好したら良いのか考えていた。

「そっか……」