Cスクール~崖っプチの15歳~
シーガラスもない
あるのはスナック菓子の袋や空き缶

腐った海
腐った世界

私たちはとりあえず、日陰を探して歩いた。

熱せられた砂浜。
サンオイルの香り
若い男女の騒ぎ声

はっきり言ってうんざりだった。
彼と一緒じゃなかったら
もう帰りたいと言っていたかもしれない

夢の中の海は私たちの現実の世界にはない。

 現実を見て生きるしかないのかな……

「ごめんな。体調悪いのに……。海やめにしてもいい?」

「うん。私静かなとこがいい」

「だな。水族館行こうぜ」

海沿いを歩いていると、白い建物が眩しい水族館が見えてきた。

中に入るとやっぱり休みのせいか人が多い。
だけど涼しくてホッとした。
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