Cスクール~崖っプチの15歳~
外から見た屋上はジャングルのようになっていたので、扉を開けると緑いっぱい広がっているのは分かっていたが、未知の世界を見るというのはいつもドキドキするものだった。

「イヒヒ何食べようかね」

ハマは重い扉を勢いよく開けた。

緑の木々が広がる屋上はまぶしい太陽の光に包まれていた。

私が辺りに目を奪われているとハマがどこからか持ってきたヤシの実にストローを1本挿して私の手に持たせてくれた。

「ウワッヤシの実ジュースじゃん! 飲んでみたかったんだこれ! 前行った水族館で1000円したんだよ」

去年の夏休みに家族で行った水族館を思い出した。


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