王子様は外国人
『見て、見て。ベンツだよ!ベンツ。高そう〜ってかベンツって初めて見たかも。(笑)』


すると、
瀧野くんは
ジトッーと
冷めた目で見てきた。


『な、何よ!』


「いや、ベンツごときではしゃげれるんだなぁて思って。」


『フンだ。どぅせ庶民ですよ〜だ。』


私は、
頬を
プクゥーと
膨らまし
顔を
フンと
背けた。

瀧野くんは
バカそうに見えて
(いや、実際バカなんだが)良いとこの坊っちゃんなのだ。

何故、
良いとこの坊っちゃんが
○○スーパーで
働いてるのかは
瀧野くんに聞いても
はぐらかされるので
いまだに謎なのだ。


ちなみに
我が家は
チョー庶民だ。


キレたら怖い
主婦の母親に、
穏やかな雰囲気を
醸し出す
サラリーマンの父親と
ちょっと生意気な高二の弟と
高一の妹の
五人家族だ。


桜野路さんは
優しそうな
母親に、
ダンディな
父親の
三人家族の
良いとこのお嬢様だ。


秋峰くんは
ハッキリ言って
貧乏青年だ。


お父さんは
早くに他界し
お母さんと
お兄さんの三人家族。


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