焦れ恋オフィス
会社へ行く花凛と拓真を見送った後、私は同じ事ばかりを考えていた。

…私のいたい場所。

そんなのすぐに浮かぶ。
夏基と選んだソファのあるあの部屋。
自分のマンションよりも居心地が良くて、いつでも帰りたくなる部屋。

帰りたいけど…帰れない。

私が産まれてから今まで、私の居場所ってどこにもなかった。

唯一、あの部屋だけが…。
私にとっては居場所だって何となく感じてた。

それはきっと…。

夏基が側にいたから。
気配を感じるだけで。
ただ同じ部屋にいるだけで。

私の居場所はここだったら…。

そう願ってた。

そして…今でもそう願う。
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