焦れ恋オフィス


「そういうお前は、コンクールに作品を出した事もないだろう」

相変わらず机の上の図面を片付けている相模さんの横で、俺も手伝っていると、

「おっ!懐かしい図面を発見したぞ」

少し離れた所にいる慎也さんが声をあげていた。

興味深げな視線は、手元に集中していて、口元は笑っている。

そんな、広げられた図面を食い入るように見ている様子が気になって、近付いて視線を落とすと。

学校の図面か?

それにしては規模が小さいかな……?

「4年くらい前だったか?芽依ちゃんがこの図面を書いたのって」

え……芽依?

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