愛する故に…

―賢悟Side―

土曜日の夜だというのに、俺は一人ぼっち。
愛する椿は、会社の食事会だとかで出かけて行ったよ。
愛する椿・・・ そう、愛している。
出会ってから 今まで、そしてこれからもずっと。

半年前、俺の方から告白したよ。
取引先の会社の子だった。
一週間に一度、見かける程度だったけど、
その美しさに魅せられた。
俺は堕ちていった。
椿も俺の事を好きだと言ってくれたよ。
最高の幸せを掴んだ。

最近、一緒に住み始めた。
もちろん いつか結婚する事を前提に。

片時だって離したくない。
いつも一緒だ。
椿だって

『ずっと一緒にいようね』・『離れないでね』って
言ってくれている。

そう、俺は椿を愛しているから、いつも一緒なんだよ。
大丈夫、離れていったりしない。
ありえないよ、そんな事。


そうだろう??

土日は二人 離れたりせず、ずっと愛し合っていた。
俺は椿との、愛のある生活が全てだ。

なのに なぜ?
今日に限って 食事会?
・・・そうだよね、仕方ないよな。
休日はずっと俺と一緒だったんだから、たまにはいいじゃん。
俺は自分に言い聞かせてるよ。

ははは。
別に美結ちゃんだって居るんだし。
俺は束縛するような男じゃないよ。

「いっておいで。あまり遅くなるなよ~」

俺はそう言って送り出した。
今頃は楽しくやっているだろう。
楽しいのはいいことじゃん。

ねぇ、そうだよね??
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