月と太陽の恋愛関係
気付けば夏休みも残り一週間。
「おい、夜月、宿題終わったか?」
「あとちょっと…って、
なんで俺がお前のやんなきゃいけねーんだよ!」
「あぁーウゼ。
お前そう言うこと言ってっと唇塞ぐぞ。」
「うっ…」
いつの間にか、俺の存在はパシリへと変わっていた。
「そういやお前今日バイト行かねぇの?」
「残念!
今日は休みでしたー。」
「…ムカつく。」
でもまぁ、楽しいからいいか、なんて許してる自分が居たりする。
「バイト行きゃーいいのによ。」
「へーんだ。」
それに、二宮は意外と優しいところがある。
でも絶対に表には出さない。
それが何だか可愛く思えてしまう。
「よしっ、終わったー。」
グーンと体を後ろに反らせ、伸びをする。
「どれどれ…」
フフン、と鼻を鳴らす俺。
「うん、まぁまぁだな。」
「宿題にまぁまぁってあんの?」
「お前字きたねぇし。」
「はっ?」
「それに此処間違ってる。」
「やって貰ってそれってなくね?」
「いいんだよ、俺姫だから。」
「フンっ、別に二宮から何言われてもムカつかないし、字汚いのは元々だっつーの。」
「あそ。」
やっぱり、優しいとか取り消そうかな…?