愛はそこにありました。
朝のカフェで挙動不審ホストと向き合うアタシ…


通勤途中の人達がアタシ達をチラチラ見ながら駅に急いでる

「あの…俺…プラチナのオーナーしてます…成澤 弥門といいます」

名刺を差し出した



「みかど…サン…」

オーナーだったんだ…

プラチナならこの辺で有名なホストクラブ





「前からゆあさんの事見かけてて…店にも行ったんだけど…サユリチャンっているでしょ?彼女、うちの店の常連サンでさ…見つかってゆあちゃん指名できなかった…」


サユリはうちの店の子
毎晩あちこちのホストと遊んでる
遊ばれてるのに彼氏だと思い込んでて、
ホストを股にかけてると自慢してるなかなか痛い子



「ゆあちゃんの噂も聞いてた。初めて見た時、心臓破裂するかと思ったし(笑)…一目惚れって生まれて初めてなんだ…」




へ?一目惚れ?
アタシ、告られてる?


「サユリチャンが「今日はゆあちゃんの誕生日だからアタシの客入んないわ」ってうちのスタッフにメールしてたらしくて…うちのスタッフ達「俺もゆあちゃんの誕生日行きてぇ!」って騒いでたから…気付いたら待ち伏せしちゃってた…ごめんな…」


な、なんでアタシ?

アタシ…プラチナ行った事ないし…

プラチナのあるビルの前なら毎日通るけど


スカウトにも呼び込みにも
声かけられた事ありません


「あのさ…これ…いつか渡せたらって思って…誕生日プレゼント」



差し出された四角い箱




「開けてみて?」
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