【完】俺の守護霊






「県内の病院はもう全部調べた。でもお前に該当しなくて諦めた」




『そっか』




「あいつも諦めてるだろういい加減戻れよ」






そう言いながら小部屋のドアを開けると、電気がついていた。






…殆んど先生以外この部屋に居た事が無いのに珍しい。





そう思いながら入ると、






仮眠用らしいベットの上に、翔が横になっていた。






「おい川島」






真山先生が翔の横に立って上から声をかける。






翔は閉じていた目をゆっくりと開けた。






少し眩しそうに目を細めて体を起して真山先生を見る。







あたしも真山先生の横に立って翔を見ているけれど、翔はやっぱえいあたしに気付かないらしい。







本当にあたしが翔に見られたくないと思ったら、消える事が出来るんだ…




こんなに近くにいるのに気付かないんだ。





良かったと安心する反面、やっぱり翔にはあたしに気付いて欲しいとまだどこかで思う心もある。






「体調でも悪いのか?」






起き上がった翔に真山先生が聞く。






「いえ…少し眠かったので横になっていただけです」







だるそうに答える翔。







体調が悪い…?









消える時も翔は疲れていたように見えていたけれど、それよりも痩せたような気がする。



















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