恋愛両立
「それはあんたが彼氏作んないのと同じ理由だと思うよ。」
枝豆をつまみながらやっちゃんが言う。
「へ?」
「なにそれ」
やっちゃんの言葉にみんながやっちゃんを見る。
「まぁ、彼氏に経済力がないってのが大きな理由でもあるけどね、でも私は男に養ってもらおうなんて思ってないし。仕事は続けたいし。結婚だってしようと思えばすぐ出来ると思うよ?」
みんなの視線を集めながらやっちゃんは続ける。
「彼氏のことは好きだし、別れたいなんて思わないけど、結婚しちゃうと色んなこと自分中心に考えらんなくなるじゃん、自由が無くなるし、仕事だって思い通りに行かなくなる。そう思うとさ、結婚ってゴールじゃないなって思うんだ。」
やっちゃんは昔から考え方が大人でいっつも尊敬する。
「自由で居たいから早紀は彼氏作んないの?」
やっちゃんの言葉を聞いて隣に座ってたユッキーが私に聞く。
「んー・・・・・そうなのかなぁ・・」
私の頭にはやっちゃんみたいに明確な答えが無くて
このまま敦くんに強く押されると付き合っちゃいそうな自分も居る。
彼氏が居たらいいな、一人は寂しいな、なんて、クリスマスやバレンタイン、誕生日なんかはすごく思うよ?
「その"敦くん"は早紀の仕事のこと、理解してくれないの?」
ユッキーは私と同業。
仕事の大変さとか、辛さとかわかってくれる。
ユッキーも長い間彼氏いないよなぁ・・・
「わかんないんだ。まだ出会って1週間だし。」
「そっかぁ」