旦那様は社長
「部屋の片付けでもしよ」
結局1日かけて引っ越し荷物の片付け。
夢中になっていると、気付いた時にはもう20時を回っていた。
「さすがにまだ帰って来ないか……」
社長が帰宅した気配はまるでない。
別に社長が何をしようが関係ないけれど、自然と溜め息が漏れた。
「お風呂入ってサッパリしよう!」
大理石の浴室へ向かうと、また溜め息が零れる。
さすがは有栖川家の御曹司の住居。
玄関だけじゃなく浴室も階段も、人から見えない所にまで大理石が散りばめられている。
「イヤミな家」
浴槽に浸かりながら、ボソッと呟いた。