ぬくもり



「……」



「…とりあえず、腕だけでも手当てして、話はそれからだ。」



そう言って、ハジメくんは私の腕の手当てを始めた。




「…私の腕、気持悪くない?こんな色してて。」



自分でも嫌なこと言ってるなぁと思った。


―…でも、



「別に。いつかは治るだろ。」



それ以上に普通は迷うであろう質問に、さらっと応えてしまうハジメくんは本当に不思議だと思った。



上手く声が出なかったから、



「…だと良いなぁ。」



とだけ、返した。





< 26 / 74 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop